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2020年6月の作品

「十二支の掛け時計」
山口県長門市の市役所が木造と鉄筋コンクリートのハイブリッド構造により新しく建て直され、そこに贈呈する掛け時計の制作を昨年より依頼されておりました。依頼主の国際ソロプチミスト長門が認証30周年となり、その記念事業として贈られる品です。団体の理念から、女性や子供も出入りしやすい暖かい雰囲気の役所になれるようにと木製の掛け時計を希望されたのでした。しかし時計本体は、私の手に負えないと思い、市販の木製丸型掛時計を使用することにして、その周りを囲む飾り額を制作することに話が決まりました。

「2020年6月の作品」関連画像


先日、ようやく完成し6月25日に贈呈式も無事取り行われましたので、ホームページ上でもこの作品を紹介したいと思います。
この時計は、市民の皆様の目に届きやすい1階の総合案内の場所に掲げらました。新しい市庁舎の歴史とともに時を刻む大時計が長く市民に愛される存在になってほしいと願っています。
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参考として、丸額縁を制作するにあたって考えたことを、順を追って記してみます。

1.古くから時刻と深く関わっている十二支をモチーフにする。十二支は、誰もが共有できるもの。
2.2018年デザインの、丸く繋がる「十二支のぐるりん、パッ!」のアイデアを発展させる。時間や年月が続いて繋がるだけでなく、人間、親子(大人と子供)も手をつないで繋がるイメージ。間に子供を入れて大人が守っているイメージで。12種類の動物が3匹ずつで「36匹のぐるりん、パッ!」となり、円形に組む。
3.円に組んだ「ぐるりん、パッ!」は下の半円の6種類(辰・タツ)から(酉・トリ)までが逆さまになってしまうのでそれを改めるため、動物を外側向きの組み方だけでなく内側向きにも組めるように作図を変更する。
4.動物が背負っている福袋は、これまでの白色からシルバーに変更。建物と時計の色との調和を考えて。
5.ドーナツ型の額の土台は軽量なスギ材。動物は欠損しにくいブナ材。文字版はモチ材を使用。
6.時計の下に取り付ける寄贈者のネームプレートには長門市のシンボルとしてクジラの親子を使用。海の部分には、ラメの反射が美しいシイ材。クジラの親はホオ材。子はサクラ材の県産材を使用。
7.額にもプレートにも取り付け用金具を付けておく。

以上のようなことを考えて試行錯誤しながら、何とか直径約1メートルの掛け大時計が出来上がりました。

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更新時間:2020-07-04 20:44
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